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獣日和
第3章 浴室と淡い思い出

それから予定通り、ふみは二人と街へ映画を観に行った。
初めはどんな態度を取れば良いのか分からなかったが、そんなふみとは正反対で何もなかったかのように話し掛けてくる二人の空気にのまれ、次第とふみも普段通り二人と接した。
もしかしたら昨晩のことは夢だったのかな……。
そんな事まで思うようになり映画館からアパートへ帰宅した後には、もう昨晩の事は忘れてしまっていた。
樹からのキスのことさえも……まさかこれが二人の作戦だとは知らずに、二人から思い出させられるまでは思い出すことはなかった。

