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獣日和
第2章 ベッド上での甘い罠







二人と一緒に暮らし始めて、一週間。


プロポーズが原因で二人との仲がぎこちなくなるかと心配していたが、あっという間に平和な時間が流れた。


プロポーズのことなどまるでなかったように、樹と桜太の態度は普段と変わらない。


そんな二人が住むこの部屋に住まわせてもらって良かったとさえ、ふみは次第と思うようになっていた。





……プロポーズなんて……やっぱり嘘だったのかも。






「もう寝るの? おやすみ、ふみちゃん」

「おやすみ、桜太」






時刻は22時を回り。ふみはリビングのソファに腰掛けて桜太とテレビを見ていたが、ゆっくりソファから立ち上がる。


桜太がソファに座ったままニコリと微笑み掛けてくると、つられて微笑み返す。







「ふみ、明日寝坊すんなよ。タイマーちゃんとつけるんだぞ」

「うん……樹」







ちょうど風呂上りの樹と鉢合わせると、タオルで髪を乾かす樹に対して、今にも閉じそうな目を瞬きさせながらこくんと頷いた。
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