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逆襲のフィメス
第11章 裸身の聖儀式
不毛の荒れ地だからこそか、青空は果てしなく高い。
都市国家フィメス。
女だけでありながら精強無比の軍事力で勢力範囲を拡大しつつある帝国の本拠地の、その強さの核心たる戦士学校。
石造りの武骨な校舎に囲まれるようにして作られた円形の巨大闘練場で二人の見習い戦士が決闘を始める所だった。
「第二百五十期次席闘士……」
「おうっ!」
「……ラーナ!」
名を呼ばれるよりも早く、片腕を突き上げて威勢の良い雄叫びを上げたのは褐色の肌に赤毛の少女。
無駄のない筋肉は人目で敏捷な戦い方をするとわかる。少女と呼ぶのはもうふさわしくない、一人前の戦士と呼んでも差し支えない体つきだ。
「第二百五十期主席闘士ソフィア!」
「はいっ!」
呼ばれるのを待ってから静かに歩み出たのは栗色の髪の白い肌の少女。
こちらはまだどこかあどけなさが面影に残る可憐な顔立ちをしていた。だが、知的に光るその目だけは大人びた印象を見る者に与える。
都市国家フィメス。
女だけでありながら精強無比の軍事力で勢力範囲を拡大しつつある帝国の本拠地の、その強さの核心たる戦士学校。
石造りの武骨な校舎に囲まれるようにして作られた円形の巨大闘練場で二人の見習い戦士が決闘を始める所だった。
「第二百五十期次席闘士……」
「おうっ!」
「……ラーナ!」
名を呼ばれるよりも早く、片腕を突き上げて威勢の良い雄叫びを上げたのは褐色の肌に赤毛の少女。
無駄のない筋肉は人目で敏捷な戦い方をするとわかる。少女と呼ぶのはもうふさわしくない、一人前の戦士と呼んでも差し支えない体つきだ。
「第二百五十期主席闘士ソフィア!」
「はいっ!」
呼ばれるのを待ってから静かに歩み出たのは栗色の髪の白い肌の少女。
こちらはまだどこかあどけなさが面影に残る可憐な顔立ちをしていた。だが、知的に光るその目だけは大人びた印象を見る者に与える。