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逆襲のフィメス
第13章 フィメス皇帝
謁見の儀。
それは王宮広場にあつらえられた見晴らしの良い祭壇の上で催される新しい戦士の誕生を祝し、認める行事である。
今期卒業の見習い戦士たちが取り囲む中、小高い祭壇の上では女帝と王女に挟まれ、中央の玉座にフィメス皇帝が座していた。
女帝エニミスは三十代後半の歳の頃。女の盛りである艶やかな肉体を見せつける扇情的で色鮮やかなドレスを身に纏う。
この場でただ一人、肌の露出の少ない衣装の王女ンニスはしとやかな佇まい。今期卒業生と同じ歳でありながら、彼女は、全く異質の雰囲気である。
時は間もなく夕刻に移ろうかという頃。地平線が赤い血の色に染まるのを待ち、厳かに開会を告げたのは女帝エニミスであった。
「汝ら、略奪者たちよ! 我が誇り高きフィメスの娘たちよ! 沈む太陽たれ! 大地の色を塗り替えしは汝らなり!」
おう! と、見習い戦士ちの怒号が大気を揺るがす。
そして一同の中から主席卒業生であるソフィア、そして次席のラーナが歩み出た。
それは王宮広場にあつらえられた見晴らしの良い祭壇の上で催される新しい戦士の誕生を祝し、認める行事である。
今期卒業の見習い戦士たちが取り囲む中、小高い祭壇の上では女帝と王女に挟まれ、中央の玉座にフィメス皇帝が座していた。
女帝エニミスは三十代後半の歳の頃。女の盛りである艶やかな肉体を見せつける扇情的で色鮮やかなドレスを身に纏う。
この場でただ一人、肌の露出の少ない衣装の王女ンニスはしとやかな佇まい。今期卒業生と同じ歳でありながら、彼女は、全く異質の雰囲気である。
時は間もなく夕刻に移ろうかという頃。地平線が赤い血の色に染まるのを待ち、厳かに開会を告げたのは女帝エニミスであった。
「汝ら、略奪者たちよ! 我が誇り高きフィメスの娘たちよ! 沈む太陽たれ! 大地の色を塗り替えしは汝らなり!」
おう! と、見習い戦士ちの怒号が大気を揺るがす。
そして一同の中から主席卒業生であるソフィア、そして次席のラーナが歩み出た。