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逆襲のフィメス
第18章 媚肉と剣の女
「キッヒッヒ……なんじゃ、生きておるのか。しかも悠然と寝転がって……ラーナの奴が物凄い勢いで飛び出していきおったものじゃから、殺されでもしたのかと心配したぞい」

 そう言ったのはまじない婆さんであった。淫売窟の部屋にひとり取り残されたカイオラルだったが、まじない婆さんの言う通り、慌てるでもなく寝台の上でゴロリと体を伸ばしていた。

「やむを得ない事とは言え、女性に恥をかかせてしまいました」

 身を起こしながら答える。

「ヒーッヒッヒ……ええんじゃよ。ホホッ……女性に恥をかかせるなんて物言いを耳にするのは何十舐りのことやら……やっぱり男はいいのう」

「婆さん、あんたフィメスの人間じゃないのかい?」

「ああ、そうさね。ワシは流浪のまじないの民。若い頃は仲間達と諸国を巡り歩いたものさ。じゃが、フィメス奴隷狩りにとっ捕まってねぇ……しかし、こうしてなんとか生きておる。ホッホッ……」

「一体どうやって……」

 カイオラルの知る限りでは、フィメスに捕えられた女は例外なく搾精奴隷にされるはずだ。
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