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逆襲のフィメス
第18章 媚肉と剣の女
今、ようやく、ラーナは自分が何をしたかったのか、どうしてずっとイラついてきたのかを理解した。
「ハ……今頃……遅せえんだよな……」
そう呟いて静かに目を閉じる。
そのとき、カイオラルが口を挟んだ。
「お待ちください、クイーントリス様。この勝負、私の負けです」
「何を……」
「ですから、私の負けを認めます」
「勝ちを譲るのは侮辱です」
きっと、クイーントリスは戦い方も正々堂々としているのだろう。自分の言葉に険しい顔を返した女将軍に対して、カイオラルはそう思った。
「そうでしょうか? 譲られようが、どうしようが、勝ちは勝ち。それが例え屈辱的な勝利であっても。私はそう考えます。死して潔しとするだけでは、運命を変えることなどできませんから」
「運命……?」
「失礼しました。ただの私の考えです。ですが、これで決闘は終わったはず。勝利者の命を奪っては作法に反するのでは?」
「貴方は思っていたより面白い男のようですね、カイオラル殿……このフィメスに何をしに来られたのかな?」
クイーントリスは剣を収めたが、カイオラルに向けたの顔に笑みはなかった。
「申し上げた通り、性奴の受け渡しに」
抜け抜けとそう答えるカイオラルは、すでに元の慇懃無礼な態度に戻っていた。
「ハ……今頃……遅せえんだよな……」
そう呟いて静かに目を閉じる。
そのとき、カイオラルが口を挟んだ。
「お待ちください、クイーントリス様。この勝負、私の負けです」
「何を……」
「ですから、私の負けを認めます」
「勝ちを譲るのは侮辱です」
きっと、クイーントリスは戦い方も正々堂々としているのだろう。自分の言葉に険しい顔を返した女将軍に対して、カイオラルはそう思った。
「そうでしょうか? 譲られようが、どうしようが、勝ちは勝ち。それが例え屈辱的な勝利であっても。私はそう考えます。死して潔しとするだけでは、運命を変えることなどできませんから」
「運命……?」
「失礼しました。ただの私の考えです。ですが、これで決闘は終わったはず。勝利者の命を奪っては作法に反するのでは?」
「貴方は思っていたより面白い男のようですね、カイオラル殿……このフィメスに何をしに来られたのかな?」
クイーントリスは剣を収めたが、カイオラルに向けたの顔に笑みはなかった。
「申し上げた通り、性奴の受け渡しに」
抜け抜けとそう答えるカイオラルは、すでに元の慇懃無礼な態度に戻っていた。