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第21章 白百合黒百合

　握り締めたディルドをソフィアの入口にあてがい、その顔を見つめる。

「挿入れるぞ……」

「来て……ラーナ……」

「犯してやるよ」

「私も……」

　ソフィアが何気なしに漏らしたその一言が、ラーナの心を小さく揺さぶる。

　ソフィアに……犯される？

　それもいいかもしれない。
　犯しながら、犯されよう。
　ソフィアを犯してやりたかった。
　だが、同時にまた、ソフィアに犯されたかったのか。

「いいぜ……犯してくれよ」

　ディルドを埋めていく。

「あ……あ……あ……」

　埋められるほどに大きくなるソフィアの息吹。それが完全に没してから、ラーナは残る半分に自らの腰を落し込んだ。

「う……あ、あ……」

（埋まるっ……埋まっていく……ソフィアが俺の中に……俺が、ソフィアの中に……）

　カイオラルに犯されて以来の、肉の開通。悦びの覚醒。淫らな清新。

「あ、あ、あ……ソフィアッ！」

「ラーナッ！」

　自分を組み敷くラーナの肉体を、ソフィアは激しく抱き締めた。

　想い人クイーントリス以外に、妄想の中でさえ抱かれたことはなかった。

　ラーナに抱かれるなど、考えたこともなかった。だが、今こうしてひとつになれば、それが当然であったかのようにすら思えるのだ。