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第23章 ラフィン凌辱

　その瞬間、それは起こった。
　大地を揺るがすような鬨の声が一斉に上がり、砦を震わせた。

　カイオラルが伏せていたローメールの軍隊だった。

　精夜祭の隙をつく狙い済まされた奇襲。対して不意打ちを受ける形となったフィメスの兵たちは混乱に陥った。

　まず門衛が切り殺され、男たちがどっと雪崩れ込む。指揮系統の立たぬまま次々と打ち倒される女戦士たち。

　彼女たちの劣性は明らかで、たちまちにして砦の中心部まで押し込まれてしまった。

　そして混乱の中、性奴たちが開放される。

「逃げろ、逃げろ！」

「戦え！　俺たちと一緒に武器をとれ！　クソ女どもに復讐を！」

　ローメール側の目的は混乱の助長であり、ただひたすらに奴隷たちを煽り立てる。

　搾精女は悲鳴を上げ、泣き叫び、男の性奴はローメールの兵士と共にフィメス兵に襲い掛かる者、あるいは逃げ出そうとする者、あるいは仲間や妻、恋人を救い出そうと探す者……あちらこちらへと駆け回り、そこかしこで小競り合いが起きる。