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第3章 魅惑のご褒美 Ⅲ

そう、小さい頃から勉強は嫌いじゃなかった。
ママが優しく教えてくれたし……
まさか、医大を首席で卒業してたなんて
その頃はもちろん知らなかったけど……

テストで満点取って
みんなから凄いねって言われるのも嬉しかった。




でも、パパは一度だって褒めてはくれなかった。
どんなに頑張っても、答案を眺めて終わり。
悲しかった気持ちは、いつしか怒りに変わり
反抗期突入の時期も重なって
私はテストの解答欄にデタラメを書いたり
空欄のまま出したりするようになった。


パパなんて恥をかいてしまえばいい！


なんて思ったりもしたけど、
結局、悪い成績を取り出した私を罵り
より一層ママに当たり散らすようになった。



おかげで、幼稚園から通ってた私立は小学校まで。
中学からは公立になったし、
小学校を卒業する少し前からはママはしょっちゅう
学校へ呼び出されていた。





今思うとママには申し訳ないことばかりしてたな……