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身代わり愛
第2章 キモチ
手を繋ぎ、笑い合う。
まるでカップルのように見える。
自分自身ですらそんな気分になっているのもあって、嫌じゃない。
「あの今日は…」
「ホテルだよ」
さらりと言われ現実に引き戻される。それと共に胸がつっかえるようになる。
「盛ってるんですか?」
耐えられなくなったあたしは、笑いながら冗談を言ったつもりだった。
「桜だからかな…押さえられない」
「あっ…んんっ…」
その一言に火を付けてしまったようだ。
駅から少し離れた路地でキスをする。甘く濃密なキスがふってくる。
「んっ…ダメっ…!」
「…っ」
舌と舌が絡め合って唾液で唇を汚す。その唾液が月の光で益々色っぽくなる二人。
パッと離すと銀色の糸が延びる。
「はあ…っ」
その声が既に彼を楽しませていた。