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ガラスの靴がはけなくても
第5章 赤のしるし
恥ずかしいに決まってる……!
身体を見られて触れられて。
されるがままにされて、正直に反応してしまう自分が恥ずかしい。
はっきりと決まらない心なのに身体だけはいやに素直で。
「いやッ……あぁっ!あっ、あぁ…!」
嫌だ嫌だといいながら、楽になりたいと思ってしまう。
でも、口だけでも否定をしなければあっという間に流されるのが分かるから。
下着の上から割れ目をなぞる指に身体が跳ねた。
「藤野の気持ちを聞かないままに、こんなことする俺にムカつく?」
特に敏感な部分を押すように擦る。
「やっ…あぁ!あっ、……んん!」
「でも、止めない。身体だけでもいいから俺を求めろよ」
そう言う部長の声は少し寂しく聞こえたような気がした。