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ガラスの靴がはけなくても
第7章 春の風
「じゃあ付き合うのね?」
「付き合う…?」
「え?そう言うことでしょ?だって桐谷さんの気持ちだって知ってる訳だし」
ワイングラスを片手に私を見つめる香織さんは呆れた顔をしていて、
「そこまで考えてませんでした」
その私の言葉にため息を漏らした。
だって……!
やっと自分の気持ちが確かだって分かり始めたばかりで、リアルなことまで考える頭なんてなかったんだもん!
「まぁなんでもいいけどさ。とりあえず、さっさと莉乃の気持ちを伝えてあげなさいよ。その後のことは桐谷さんがどうとでもしてくれるでしょ」
「なんでもいいって香織さん!気持ち伝えろって言われても……」
「そんなもじもじしだして。中高生じゃあるまいし」
そこで何故爆笑。
私はいたって真面目だ。