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ガラスの靴がはけなくても
第9章 彼の秘密
「…ほんとに可愛すぎ。朝だからってもう加減できないからな」
そのまま体を回転させられると、部長……慶司さんの身体の上に乗せられる。
いくら遮光カーテンになっているかと言っても、もうお昼を過ぎているのだから隙間から漏れる光に夜よりはっきり見える彼の顔。
欲を秘めた瞳は熱く濡れて。
程よく筋肉がついた引き締まった身体は汗が滲んで艶を出していて。
堪らなくゾクゾクした。
そのまま、顔を引き寄せられキスをする。
私が彼を押し倒しているような体勢で妙に恥ずかしい。
口内で舌と舌を絡ませて、跨がらせたそこにあるモノで再び擦られるとキスもままならないくらいに腰が震える。
「自分で腰揺らして擦るのいいんだな」
「ふっ、んんっ!あぁっ!」
キスの合間には私を責める言葉を忘れない。
さっき、もうすぐ…ってとこで止められたから疼きが籠って辛い。
だからもう達してしまいたいって言う気持ちもあるけど、それよりももっと強い快感が欲しくて貪欲になる。
「ああっ、もうっ、入れて…ほし、いですっ、あ…ッ!」
自分でも分かるほどに蜜が溢れだして中が収縮を繰り返して。早く早くって期待してる。
「呼び間違えたお仕置き」
その言葉にベットサイドの棚の上に、雑に置かれていた箱の中から1つを取り出すと私に差し出してくる。
「莉乃が自分で入れるとこ見せて」
意地悪く微笑みそう言った。