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ガラスの靴がはけなくても
第3章 理性と本能

もう酔っているせいにしてでも、部長に触れられたい。
本当にどうにかしてる。


一度崩れた理性は簡単には戻らず、私を堕としていくばかり。


首筋や鎖骨に丹念に唇と舌を這わせ、胸を掴み掌で形を変えられる。
胸の先への刺激は置き去りにされて、太股の内側やストッキングの縁を擽るだけの愛撫にじれったくて泣きたくなる程。

一度触れられた蕾は刺激を覚えていて、掌が当たるだけで甘く痺れる。
直接触られていなくても、下腹部に溜まっていく疼き。


「ふぅ…あっ、…ぶ、ちょおっ」


「ん?なんだ?」


クスクスと笑う部長に、わざとやってるんだって気付いた。
身体を弄る手は止まらないけど首筋に埋めていた顔をあげ、私を見つめる。

意地悪く笑みを浮かべる部長は目眩がするほど艶を纏い、熱を持った雄の瞳に捕られ私の身体は朱に染まった。



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