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第14章 公表 -祐樹side-
「…泣きすぎ」
気がつけば、地面に蹲る理香を抱き締めていた。

「…祐樹?」
顔を上げた理香は、涙でぐしゃぐしゃで。
大きく開かれた瞳から、さらに涙が溢れる。

「一人にして、ごめんな」
そして、俺は理香のおでこに口づけを落とす。
夏場の蒸し暑い時期でも、理香の体温は心地よくて。
俺の腕の中にいてくれれば…。
それだけでいいと思った。


「…祐樹、ごめんなさいっ」
腕の中の理香は俺に謝ると、小さな声で話し始めた。

「…あのね、今日、半沢さんに祐樹のこと話したの。
そしたら、半沢さんから告白されて…キスされたの」


あー、やっぱり。
やっぱり理香のことが好きだったのか。
あれだけ敵意を剥き出しにされれば、嫌でも気づく。

「…で、理香はどうしたいの?
俺と別れて、半沢さんと付き合いたいの?」
俺は話の核心に触れる。

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