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嫌なのに……
第10章 終章

とは言っても、困惑したのは会社も同じだった。

ある日電話で一言辞めます、と言ったきり姿も見せず連絡も取れなくなった。
寮の荷物は代理人と言う人物が全て引き取っていったらしい。

亜海は自ら姿を消したのだ…

これでは事件性がないと、警察も相手にしてくれないかもしれない。

どうしていいか分からず、洋海はカフェで冷めた珈琲を前にボンヤリと人波を眺めていた。

都会はこんなに人が溢れているのに…
この中に亜海はいないのだ…

喧嘩はあまりしなかったが、仲のいい姉妹とも言えなかった気がする。
洋海は亜海とは対照的だった。
やや小柄で、亜海が中学に入る頃には背を抜かれていた。
性格は明るく社交的で友達も沢山いる。
似ているところは胸が大きいとこぐらいか?







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