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嫌なのに……
第10章 終章

亜海は…なにか大きな闇を抱えていたのではないか?
何故、私は気付いてやれなかったんだろう…

たったひとりの姉なのに。
たったひとりの妹だったのに。

カフェを出てくすんだ都会の空を見上げた。
何処かで亜海はきっと生きている…
いつか必ず家族の元に帰ってくるだろう。
洋海は確信もなくそう信じた。

帰っておいで、亜海。
その時はちゃんと話を聞いてあげる。
どんな人生を歩んでも、私達家族はあんたを受け入れるよ。
抱き締めてあげるから…




ブルーグレーの空には小さな黒い鳥が飛んでいた














                     了



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