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嫌なのに……
第5章 花狩り

車は大きな建物の地下に入って行った。
高級マンションのようだ。
地下の大きな駐車場に車を停めると、誠は車を降りておいでおいでする。
少し不安を感じたが、ニコニコ笑顔の誠について行く。

誠さんに嫌われたくない……

エレベーターはぐんぐん上がっていく。
此処は何処なのか…何処に行くのか。
尋ねてみても楽しい所、としか誠は答えない。

最上階に着いた。

「このフロアはさ、一部屋だけなんだぜ。
贅沢だろ~♪」

大きな扉を開けると、いきなり広いリビングと見事な風景が広がる。

「わあぁぁ、すごーい!」

ガラス張りの窓に張り付く。
街並みの向こうには海の煌めきも見える。
はしゃぐ亜海の隣に、誠が笑いながら立った。

「気に入ってもらえた?」




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