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嫌なのに……
第1章 序章
限界だった。
何かが弾ける前に亜海は逃げ出していた。
どうやって男の手を振りきったのか、覚えてもいない。
気がつくと玄関のドアに寄りかかってハァハァと荒い息をついていた。
右足首に惨めに絡みついているパンツを慌てて剥ぎ取り、手の中に隠すのと同時に姉が顔を出した。
「どしたん?」
「何でもない!汗かいたから着替えてくる」
タンスから着替えを取りだし風呂場に飛び込んだ。
ワンピースとパンツを洗濯機に放り込む。
股が男の唾液なのか…しっとりと濡れている。
亜海はシャワーの栓をひねった。