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写性 …SHASEI…
第10章 曼珠沙華
秋から冬までの季節は、沙織と二人で過ごした楽しい記憶が多かった。


でも、沙織を失ってから思うこの季節は、
自分の不甲斐なさ、先を知らずに浮かれていた気持ち、
そんなことばかり思い起こさせる嫌いな季節となってしまった。


自戒の念を忘れないために、実際に亡くなった春でなく、秋に咲く曼珠沙華を記念碑の周りに植えたのだ。

「お父様…?」

っはっ…

考え事をしてしまった。
沙絵は不思議そうな顔で僕を見上げる。
何か沙絵は言っていたのだろうか…

沙織のことに思いを馳せて、沙絵の話を聞いていなかった。

「お父様、具合悪い?」

「いや?」

「具合悪そうだよ。おうちに戻ろう?」

沙絵が僕の手を無理矢理引っ張り屋敷に戻った。


カラン…カラン…

「辛そうだね。私を沙織って呼んで愛して…」

僕はもう平常心で居られなかった。

沙絵の言葉通り受け入れて沙絵を沙織として愛することにした。


「沙織…おいで…」

「はい、ゆう君。」

沙絵が僕を名前で呼ぶ。
沙織しか呼ばなかった呼び名で…

僕はふらふらと沙絵の手を引いて寝室に行った。


「沙織…愛している。」
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