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写性 …SHASEI…
第10章 曼珠沙華
沙絵と沙織をごっちゃにすることが今の沙絵にいけないことだと、十分わかっているのにやめられなかった。

寂しさや欲求を紛らわすというより、沙絵に返すことで沙織に返しているつもりになっていた。

「沙織…」

名前を呼んでベッドに倒していく。パタリと倒れる小さな体の違和感をものともせずに着物の帯をほどく。

白い肌に触れながら、覆い被さって口づけしていく。

「ゆう君…」

沙絵の声を沙織に置き換えて受け入れていった。
着物を開き、脇から太もものラインに触れて、舌先で小さな乳首をくすぐる。


ん…んん…

沙絵のそこはすぐにプクリと勃ちあがり、大人と同じ反応を示した。

沙織を失ってから、性的なことを全く避けてきた訳ではない。
特に沙織を思い出すこの時期に、性癖である縄を使わせてくれる店にいき、

金で体を明け渡す、それを生業としている女性を相手に、古書を真似て縄化粧を施したこともあった。

女性を粘土の素材のように、縄で美と欲を表現する陶芸のような芸術は、僕の心を捕らえて離さない。


古書から学んだ緊縛術を女性に施した時の悦びは、それだけで僕をたぎらせる。

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