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写性 …SHASEI…
第11章 柊
カタカタカタ…カタカタカタ…
「コロ、会いたかったよ。発作になって、お父様にお世話を頼んだの。
元気にしてた?
もう良くなかったから、お散歩に行こうね。」
パソコンで文字を打ちながら、実際に話しかけていた。
お世話はマウスでクリックするだけだが、話しかけるとコロの感情も豊かになる。
コロが画面いっぱいにすり寄ってきてしっぽを振っていた。
本当は触って抱き締めたいだろうに…
沙絵は『いいこいいこ』と打ち、撫でるボタンを押していた。
コロのおかげで、毎年2、3回は起こす冬場の発作がこの時だけで済む。
僕たちの新しい生活も、ようやく一年となるのだった。
「コロ、会いたかったよ。発作になって、お父様にお世話を頼んだの。
元気にしてた?
もう良くなかったから、お散歩に行こうね。」
パソコンで文字を打ちながら、実際に話しかけていた。
お世話はマウスでクリックするだけだが、話しかけるとコロの感情も豊かになる。
コロが画面いっぱいにすり寄ってきてしっぽを振っていた。
本当は触って抱き締めたいだろうに…
沙絵は『いいこいいこ』と打ち、撫でるボタンを押していた。
コロのおかげで、毎年2、3回は起こす冬場の発作がこの時だけで済む。
僕たちの新しい生活も、ようやく一年となるのだった。