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写性 …SHASEI…
第13章 向日葵
それからしばらくは普通に愛し合った。
すでに普通ではないのだけど…
僕が返したら、沙絵が益々ひどくなりそうで控えていたと言ったほうがいいかもしれない。
今年は1日中咲く変わった朝顔を一つ鉢植えにしてみた。
アトリエに置いたら涼しげだし、室内で描けると思ったから。
場所が変わって朝顔に戻ってしまうかと思ったが、鉢植えの朝顔も1日中咲いていた。
「ねえ、沙絵、プレゼントした絵の具のセットで朝顔を描いてみない?」
誕生日に渡した時は喜んでくれたが、ずっと使わずにいたのだ。
「うん、いいよ。」
筆の持ち方や色の作り方を教える。
丁寧に描き始めたが、やはりあまり乗り気ではなさそうだった。
「上手に描けたじゃないか。」
頑張って仕上げた沙絵に声を掛けたがあまり嬉しそうではなかった。
「お父様、絵の具で好きに遊んでいい?」
「ああ、いいよ。」
僕は自分の絵を描きながら沙絵の様子を見ていた。
白い絵の具を溶いて紙に塗っていく。
まだ乾かないうちに、赤や青を溶いて、ポタポタと落とす。
白い絵の具に色が滲んで混ざっていった。
今度は、別の紙に黒の絵の具を塗っていき、同じように他の色を落としていく。
すでに普通ではないのだけど…
僕が返したら、沙絵が益々ひどくなりそうで控えていたと言ったほうがいいかもしれない。
今年は1日中咲く変わった朝顔を一つ鉢植えにしてみた。
アトリエに置いたら涼しげだし、室内で描けると思ったから。
場所が変わって朝顔に戻ってしまうかと思ったが、鉢植えの朝顔も1日中咲いていた。
「ねえ、沙絵、プレゼントした絵の具のセットで朝顔を描いてみない?」
誕生日に渡した時は喜んでくれたが、ずっと使わずにいたのだ。
「うん、いいよ。」
筆の持ち方や色の作り方を教える。
丁寧に描き始めたが、やはりあまり乗り気ではなさそうだった。
「上手に描けたじゃないか。」
頑張って仕上げた沙絵に声を掛けたがあまり嬉しそうではなかった。
「お父様、絵の具で好きに遊んでいい?」
「ああ、いいよ。」
僕は自分の絵を描きながら沙絵の様子を見ていた。
白い絵の具を溶いて紙に塗っていく。
まだ乾かないうちに、赤や青を溶いて、ポタポタと落とす。
白い絵の具に色が滲んで混ざっていった。
今度は、別の紙に黒の絵の具を塗っていき、同じように他の色を落としていく。