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写性 …SHASEI…
第19章 来訪者
ピンポーン…
郵便やさんや届け物にしては早い時間に、インターホンが鳴る。
もう授業の時間だったので、そのまま部屋で勉強していた。
外の世界に興味がなくなっていた私は、午前中はそのことすら忘れていた。
その訪れが、私とお父様とお母様の関係を大きく揺るがすことになるなど思ってもいなかった。
「沙絵、今日から絵を習いにくる人が出来たよ。たぶん毎日のようにくると思う。
出入りする音がするかもしれないけど、いつも通り勉強していてね。」
昼御飯の時にお父様に言われた。
黒塀の向こうには何もないんじゃないの?
そうじゃないことはわかっていたし、それをお父様に言うつもりもなかった。
絵を習いにくるということにも興味がなく、いつも通り部屋で勉強していればいい。そう思っていた。
お父様が少し嬉しそうに見えたけど、それが私達を脅かすことになっていくとは、この時は思ってもみなかった。
「わかったわ。部屋で勉強してるから、邪魔しないわ。」
あまりに興味なさそうに答えてお父様のほうが驚いていたかもしれない。
郵便やさんや届け物にしては早い時間に、インターホンが鳴る。
もう授業の時間だったので、そのまま部屋で勉強していた。
外の世界に興味がなくなっていた私は、午前中はそのことすら忘れていた。
その訪れが、私とお父様とお母様の関係を大きく揺るがすことになるなど思ってもいなかった。
「沙絵、今日から絵を習いにくる人が出来たよ。たぶん毎日のようにくると思う。
出入りする音がするかもしれないけど、いつも通り勉強していてね。」
昼御飯の時にお父様に言われた。
黒塀の向こうには何もないんじゃないの?
そうじゃないことはわかっていたし、それをお父様に言うつもりもなかった。
絵を習いにくるということにも興味がなく、いつも通り部屋で勉強していればいい。そう思っていた。
お父様が少し嬉しそうに見えたけど、それが私達を脅かすことになっていくとは、この時は思ってもみなかった。
「わかったわ。部屋で勉強してるから、邪魔しないわ。」
あまりに興味なさそうに答えてお父様のほうが驚いていたかもしれない。