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第20章 影

いつも、昼御飯には一旦貴女を家に帰し、沙絵と食事をするのだが、貴女を休ませたい一心で、貴女と食事をし、沙絵には自室で一人食事をするように言った。

その時沙絵は素直に返事をして、受け入れてくれた。けれども、夕飯の時に、貴女の名前や関係や、自分と沙織との愛情の比較などを聞かれた。

僕は、貴女を愛していることを伝える。

沙絵は自分たちはどうなるのかと言ったあと、アトリエの奥の間の沙織の絵を見たいと言い出した。

僕は、沙絵より貴女を優先させたことで寂しい思いをし、母親が恋しくなったのだと勘違いした。


沙織の絵の前で、沙織の気持ちを語り沙織に成りすます沙絵。

僕がずっと一緒にいる。愛していると伝えても駄目だった。

泣きながら笑い始め、次にアトリエの貴女の絵を見たがった。

そこにあった七五三の色絵を奥の部屋に移動したのまで気づいてしまったから…

貴女の色絵を見て笑っては泣き、また笑いとおかしい沙絵を抱き締めて眠る。

沙織と自分を比較して既に沙織に成りすましたりとおかしかったのに、僕が他の人に心を奪われ愛してしまったことで沙絵はおかしくなってしまったのだろうか…