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写性 …SHASEI…
第26章 覚醒
私はたくさん考えた。

お父様はどうしたかったのか。

いずみさんはどう?

そして、私はどうしたいのか…

わからない。

いずみさんは、絵を習いにきた人。
そして、たまたまお父様を好きになり、お父様もいずみさんを好きになった。

いずみさんは結婚してるから、お父様とは結婚できない。

だから、日中の時間だけお父様に会いにきていたのだ。

あの人は私の存在など知らなかった。
お父様の娘だから仲良くしてくれてただけ…

お母様になるつもりなどなかったのだろう。

私は机の引き出しから赤い首輪を出す。

パソコンで性癖のことを調べるようになって、あの人に着けさせようと思った犬の赤い首輪。


お父様には、コロが本当にいたらこのくらいの大きさだよね?と話して買ってもらったもの。

もし、あの人が奴隷になると言ったら着けてあげたのに…


いずみさんは何で逃げ出したのだろう。
奴隷になるのが嫌だったから?
お父様の情けない姿を見たから?

わからない。


もし、いずみさんが来たら聞いてみよう。
そして、この首輪を着けてもらおう。

はっきりともういずみさんは来ないと思う自分もいるのに、また首輪を引き出しにしまった。
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