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写性 …SHASEI…
第31章 春爛漫
そして、反するようだけど、受験の話もしてみる。
沙絵も真剣に聞いていた。取り寄せたパンフレットを見ながら話す。
「お父様、この学校行きたい。」
「どうして?」
「写真部があるから…
高校もあるし、英語に力を入れてて、留学制度もあるわ。」
「留学?」
「うん…ピーター先生の育ったアメリカに行ってみたいもの…」
「旅行でも行けるよ?」
「いいの、もう決めたわ。それで、どうすればいいの?」
「学校の勉強の他に受験の勉強もしなきゃならないよ。」
「うん…でも頑張る。」
でも実際、目標が出来たことは沙絵の励みになったようで、学校を早く帰ってしまう分、パソコンの学校、受験用の勉強と頑張っていった。
「お父様、誕生日の決まり事はもう辞めたわ。」
「ん?」
「お母様のこと…
もう聞かないわ。」
「ん…」
「お母様になっても仕方ないし、私は私だから…」
「そうだね。」
「お父様も私も、思い出に縛られてたら、前に進めないもの…」
「うん…」
沙絵は強い。体は病弱だけど、心は強い。
僕が間違えて進んでしまったにも関わらず、きちんと進むべき方向を間違えずにしっかりと歩んでいた。
沙絵も真剣に聞いていた。取り寄せたパンフレットを見ながら話す。
「お父様、この学校行きたい。」
「どうして?」
「写真部があるから…
高校もあるし、英語に力を入れてて、留学制度もあるわ。」
「留学?」
「うん…ピーター先生の育ったアメリカに行ってみたいもの…」
「旅行でも行けるよ?」
「いいの、もう決めたわ。それで、どうすればいいの?」
「学校の勉強の他に受験の勉強もしなきゃならないよ。」
「うん…でも頑張る。」
でも実際、目標が出来たことは沙絵の励みになったようで、学校を早く帰ってしまう分、パソコンの学校、受験用の勉強と頑張っていった。
「お父様、誕生日の決まり事はもう辞めたわ。」
「ん?」
「お母様のこと…
もう聞かないわ。」
「ん…」
「お母様になっても仕方ないし、私は私だから…」
「そうだね。」
「お父様も私も、思い出に縛られてたら、前に進めないもの…」
「うん…」
沙絵は強い。体は病弱だけど、心は強い。
僕が間違えて進んでしまったにも関わらず、きちんと進むべき方向を間違えずにしっかりと歩んでいた。