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写性 …SHASEI…
第31章 春爛漫
沙絵はプレゼントのカメラで庭の花の写真を撮る。
現像に出して戻ってくるのを楽しみにしていた。
「ああ…これはピントがあってないし、これは暗い、こっちは明る過ぎるわ。」
ネガを見て、ネットで色々調べていた。
学校の方は相変わらず1時間目だけの登校だったけど、やっと1週間続けて登校出来た。
休み時間までいない分、新しい友達も出来ないし、逆に皆に囲まれることもないから、なんとかなっているという。
しょう君は毎日欠かさずプリントを届けてくれる。
遅れた分を取り戻すことが、これだけ大変だと思い知らされるが、僕に出来ることは、具合が悪くなった時の看病と、学校についていくだけだった。
それでも沙絵は愚痴も言わず弱音も吐かずに学校に行きたいと言う。
カメラやピーター先生への思いが支えになっているようだった。
英会話スクールはなるべく休みたくないようで、沙絵の黒板を、ピーター先生を見る目は、恋をしている女の子のものだった。
その隣で沙絵を見るしょう君の切ない顔も見ることになるのだが…
もうすぐ貴女が去って一年が経つ。
僕の時間はあの時で止まったままだった。
現像に出して戻ってくるのを楽しみにしていた。
「ああ…これはピントがあってないし、これは暗い、こっちは明る過ぎるわ。」
ネガを見て、ネットで色々調べていた。
学校の方は相変わらず1時間目だけの登校だったけど、やっと1週間続けて登校出来た。
休み時間までいない分、新しい友達も出来ないし、逆に皆に囲まれることもないから、なんとかなっているという。
しょう君は毎日欠かさずプリントを届けてくれる。
遅れた分を取り戻すことが、これだけ大変だと思い知らされるが、僕に出来ることは、具合が悪くなった時の看病と、学校についていくだけだった。
それでも沙絵は愚痴も言わず弱音も吐かずに学校に行きたいと言う。
カメラやピーター先生への思いが支えになっているようだった。
英会話スクールはなるべく休みたくないようで、沙絵の黒板を、ピーター先生を見る目は、恋をしている女の子のものだった。
その隣で沙絵を見るしょう君の切ない顔も見ることになるのだが…
もうすぐ貴女が去って一年が経つ。
僕の時間はあの時で止まったままだった。