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写性 …SHASEI…
第34章 百合
「でもサッカー楽しい?」

「もちろん。沙絵は写真部楽しい?」

「うん。沙絵様ファンクラブ事務局を名乗る怪しい仲間たちがいるけどね。」

「あはは…なにそれ…」

「よくわからない。ファンクラブ通信とか発信してるらしい。」

「あはは…あははは、俺それ入りたいわ。」

「なんで。」

「小学校の沙絵はよくわかってたけど、今じゃ沙絵様とか、さっぱりわからないから…」

「何も変わってないけど?」

「そうだね。変わってなくて安心した。とりあえず学校でも人気者みたいだし…」

「まぁ…うん…小学校と違って、居場所はあるかな。」

「居場所ってより存在感ありすぎでしょ。」

「っふふ…そうかもね。」

「良かった。」

「うん。翔、うちに寄ってく?」

「残念だけど母ちゃん飯作って待ってるから、突然は無理だな。」

「そうだよね。じゃあ、また。」

「ああ、頑張れよ。沙絵様。」

「やめてよ。翔まで…」

「あははっ…冗談だよ。じゃあまたね。」

「うん…またね。」




どうやら、同じ電車に乗り合わせたファンクラブ会員がいたらしく、
翌日、事務局に翔は何者なのか問いただされた。

「だから、小学校の時の友達。彼氏以前に好きな人いないから。」

「「「「そうよね。沙絵様は誰のものでもないものね。」」」」
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