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写性 …SHASEI…
第35章 バレンタインデー
ファンクラブなんて…
と思っていたけど、活躍するときもあるのだ。
2月の半ばの女の子の行事。女の子しかいない学校でもそれは成立するようだ。
「沙絵様、バレンタインにプレゼントする人はいますか?」
事務局メンバーに訊かれる。一応作業の手は動いているから、よしとしましょう。
「いないわよ。」
「友チョコとか義理も?」
「そもそもバレンタインって何の日。」
「世間一般では女子が好きな男子にプレゼントのチョコに想いを託す日です。」
「ふぅん。」
「ふぅんって、まさか沙絵様知らなかったの?」
「うん、興味ないから…」
「お父様にも上げたことないの?」
私がお父様と呼んでいることを知って、
「やっぱり沙絵様だ。」
と彼女たちが騒いだ。
「うちなんか、兄貴に紛れて、オヤジとか呼んでるし。」
「うちは用がないから呼ぶことない。」
どうも父親が鬱陶しくなる年頃らしいけど、
私はお父様にそんなことは思わない。
だってピーター先生に会う前は、ファザコンとか通り越して、本気で愛してたもの。
もちろんそれが普通じゃないとわかったから、そんな過去は話さないけど…
と思っていたけど、活躍するときもあるのだ。
2月の半ばの女の子の行事。女の子しかいない学校でもそれは成立するようだ。
「沙絵様、バレンタインにプレゼントする人はいますか?」
事務局メンバーに訊かれる。一応作業の手は動いているから、よしとしましょう。
「いないわよ。」
「友チョコとか義理も?」
「そもそもバレンタインって何の日。」
「世間一般では女子が好きな男子にプレゼントのチョコに想いを託す日です。」
「ふぅん。」
「ふぅんって、まさか沙絵様知らなかったの?」
「うん、興味ないから…」
「お父様にも上げたことないの?」
私がお父様と呼んでいることを知って、
「やっぱり沙絵様だ。」
と彼女たちが騒いだ。
「うちなんか、兄貴に紛れて、オヤジとか呼んでるし。」
「うちは用がないから呼ぶことない。」
どうも父親が鬱陶しくなる年頃らしいけど、
私はお父様にそんなことは思わない。
だってピーター先生に会う前は、ファザコンとか通り越して、本気で愛してたもの。
もちろんそれが普通じゃないとわかったから、そんな過去は話さないけど…