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写性 …SHASEI…
第5章 発作
夜は冷えるのか、酷くなることもあるので用心する。

ヒュー…ヒュー…お、と…さま…苦しいっ…ヒュー…ヒュー

夜中に発作が酷くなる。
顔を真っ赤にして、十分に呼吸が出来ていないので、スプレーを使うことにした。

ヒュー…ヒュー…それ…いやっ…ヒュー…


「沙絵、これをすると苦しいのがなくなって悪いものが出ていくんだよ。
嫌でも使おうね。」

ヒュー…ヒュー…

沙絵を起こしてスプレーを吸引させる。

はあぁ…

気管支が開き楽になったのか、沙絵はそのまま眠りについた。


夜中の発作に備えて寝不足気味で、何日目からか僕も昼寝をするようになる。

沙絵もそのほうが落ち着くのか、それ以降は回復し始め、1週間くらいで良くなった。


「ああ、お父様、全部芽が出ちゃったね…」

芽が出る様子が見たかった沙絵は、残念そうだった。

「また、次にも植えるから、その時までのお楽しみだね。」



その晩、看病中は見ていなかった淫夢を見た。

沙織が、何の咎めも責めもないのに、僕から離れて他の男のところにいくのだ。
僕はまた脇で沙織の姿を見届けるだけ…

悔しさの中に有りながらも、僕は自身をたぎらせていた。

「沙織…行かないでくれ…」
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