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写性 …SHASEI…
第38章 羽化
片面に『Sae is Saori's daughter』
もう片面に『Sae is Yuu's daughter』と刻まれていた。
鏡を出して早速ネックレスを身につける。
嬉しさと寂しさで溢れた涙をそっと拭いて、お父様の寝室へ行った。
「おはよう、お父様…
今年はプレゼントはあったけど、サンタクロースは来なかったわ。」
「そうか、とうとう沙絵も大人になったから、来なくなっちゃったんだな。」
「そうね。お父様ありがとう。」
「どういたしまして…
沙絵、サンタクロースが何で僕にはプレゼントを置いていかないのか?って言ってたの覚えてる?」
「うん、お父様のところにも来るようにってお願いしていたわね。」
「あはは、そうだったね。
でも僕は沙絵と暮らせるだけで十分幸せだったんだ。ありがとう…」
「うん…」
お父様が快く送り出してくれる。一番のプレゼントだ。そして、お母様の娘でお父様の娘。
もちろんそれを忘れることはない。
毎年増え続けたオーナメントは、まるで実のようにツリーに鈴なりに飾られている。
今年のオーナメントは自由の女神だったのだ。
もう片面に『Sae is Yuu's daughter』と刻まれていた。
鏡を出して早速ネックレスを身につける。
嬉しさと寂しさで溢れた涙をそっと拭いて、お父様の寝室へ行った。
「おはよう、お父様…
今年はプレゼントはあったけど、サンタクロースは来なかったわ。」
「そうか、とうとう沙絵も大人になったから、来なくなっちゃったんだな。」
「そうね。お父様ありがとう。」
「どういたしまして…
沙絵、サンタクロースが何で僕にはプレゼントを置いていかないのか?って言ってたの覚えてる?」
「うん、お父様のところにも来るようにってお願いしていたわね。」
「あはは、そうだったね。
でも僕は沙絵と暮らせるだけで十分幸せだったんだ。ありがとう…」
「うん…」
お父様が快く送り出してくれる。一番のプレゼントだ。そして、お母様の娘でお父様の娘。
もちろんそれを忘れることはない。
毎年増え続けたオーナメントは、まるで実のようにツリーに鈴なりに飾られている。
今年のオーナメントは自由の女神だったのだ。