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写性 …SHASEI…
第39章 桜
「そうなんだ。」

「お父様…男の子だったわ。今年一年生になるわ。」

「一年生…」

「そう、あの時妊娠していたか、すぐに妊娠したくらいよ。」

「沙絵は話したのか?」

「いいえ、実くんに、子供に夢中で全く気がつかなかったわ。」

「そうか…」

「お父様…私、出発前にいずみさんに会いたい。」

「そうだけど、それは僕にもどうにもできないよ。」

「絵でメッセージを送って…」


お父様は土日を費やして絵を仕上げた。

「お父様、いずみさんはきっと来るわ。」

「そうかな。」

「私ね。今週はもう学校休みにしてるの。いずみさんとお父様とゆっくり一緒に過ごしたいの。」

「いずみが来るかわからないよ。」

「絶対来るから、来なくてもお父様とゆっくり過ごすわ。」

沙絵はあと1週間で旅立つ。向こうの学校は9月から始まるが、生活に慣れる為、語学の勉強をしたりするために早くに行くと決めたのだ。

学校が始まる前ならいざとなれば戻ってこれるし、沙絵の計画通りにさせた。


いずみに会いたい。それは僕とsexしたいというように、沙絵のなかであの日を消化したいからなのではないか。
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