パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第39章 桜

完成した作品を見ることを先生に焦らされて、引き伸ばされて、焦がれてここに見に来ていたことを思い出す。

沙絵さんが知ってか知らずか、同じことを言う。
父娘なんだな。
血は繋がらなくとも先生を見て育って来たんだなと思った。

しかし、芸術のジャンルとしてはかなり掛け離れている。

先生は、一瞬の美しさをそのまま描きとめる為に、素材を選ぶ。
その一瞬を留めるために命を削るような情熱を注ぐ。

沙絵さんは素材でなく、手段を選んだんだ。
一瞬をそのまま留めるためにカメラという筆を選んだんだ。

カシャッ…カシャッ…

お父様に止められても止めるつもりはない。
だから日本には居られないのよ。


カメラをとる私をぼぅっと見ながら考え事をしているいずみさんの前に立つ。

｢ねぇ、いずみさん、色が消えちゃったわよ？｣

いずみさんの驚いた表情が印象的だ。

｢さっきは、多分、お父様に施された縄化粧を褒められて、お父様の愛を感じて輝いていたわ。

ここも反応してたもの。｣

尖った乳房を握り、乳首を人差し指で転がす。

お父様に中断されて褪めるいずみさんに腹が立つ。

んんあっ…

お父様が悔しそうにしていた。