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写性 …SHASEI…
第6章 誕生日
結局、僕が許してしまったから、毎朝の処理は沙絵がすることになってしまった。

そうならないように、夜、自分でしても、結果変わらないので諦めてしまった。

でも、おかげで夢に出てくる沙織は、僕の知る沙織になり、うなされることもなくなった。

高校生の、まだお互いに許嫁と知らされていないころの沙織だ。

それでも、夢でしか会えないことが辛く、沙絵によれば悲しそうに名前を呼んでいたと言われる。

寝ぼけながら、沙絵の手を一緒に握り込んでしまうこともあり、沙絵は日々要領を得ていった。

沙絵も僕も自分の闇を心の奥に持っていたのに、それを抱えたまま、どんどんと間違って進んでいった。


最初は、お父様を助けたい一心だった。
でも、性的な意味合いを持つとまでわからなくても、なんとなくいけないことをしてるという感覚はあった。

そのうち、私が手を動かすと、気持ちいいのと苦しいのだとわかってきて、
お父様がドロドロを出さないように堪えているから苦しいのだとも気づいた。

私は布団に潜るのをやめてお父様の顔を見るようにした。

苦しさと悲しさと気持ちよさの混ざった顔を見るのが楽しかった。

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