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写性 …SHASEI…
第2章 生い立ち
「お祖母様…お祖母様…」
その話を聞いてから、何日かして、お祖母様は息を引き取ったのだ。
「沙織…いや、沙絵ちゃん、お祖母様のお世話をしてくれてたお手伝いさんが、今日からお前のお世話をしてくれるからね。」
「いや、お祖父様なんか嫌い、あっち行って…」
「やはり、沙織と喧嘩別れしたまま死に別れたから、沙絵ちゃんもワシが嫌いなんかのぅ…」
「私は沙絵、沙織じゃない。」
「沙絵ちゃん、お前は沙織の生まれ変わりなんだよ。
お祖母様が亡くなって、お祖母様の魂は無くなっちゃったと思うかい?」
「お祖母様はいなくなってない。」
五歳前の私には、祖母の死は受け入れられなかった。
「そうだろう。死んだ人の魂は無くならない、同じ日に生まれた人の体に入るんだよ。」
「じゃあ、お祖母様は、今どこかで赤ちゃんとして生きているの?」
「そうだよ。
沙織が死んだ時もそうだ。
沙織のすぐ側に、お前が、入れ替わりで生まれた赤ちゃんがいたんだ。
沙織の魂がお前の体に入り易いだろう?
母子なんだから…」
「うん。」
「だからね。お前の魂は沙織なんだよ。お前は沙織の生まれ変わりなんだよ。」
「私は私だよ。」
その話を聞いてから、何日かして、お祖母様は息を引き取ったのだ。
「沙織…いや、沙絵ちゃん、お祖母様のお世話をしてくれてたお手伝いさんが、今日からお前のお世話をしてくれるからね。」
「いや、お祖父様なんか嫌い、あっち行って…」
「やはり、沙織と喧嘩別れしたまま死に別れたから、沙絵ちゃんもワシが嫌いなんかのぅ…」
「私は沙絵、沙織じゃない。」
「沙絵ちゃん、お前は沙織の生まれ変わりなんだよ。
お祖母様が亡くなって、お祖母様の魂は無くなっちゃったと思うかい?」
「お祖母様はいなくなってない。」
五歳前の私には、祖母の死は受け入れられなかった。
「そうだろう。死んだ人の魂は無くならない、同じ日に生まれた人の体に入るんだよ。」
「じゃあ、お祖母様は、今どこかで赤ちゃんとして生きているの?」
「そうだよ。
沙織が死んだ時もそうだ。
沙織のすぐ側に、お前が、入れ替わりで生まれた赤ちゃんがいたんだ。
沙織の魂がお前の体に入り易いだろう?
母子なんだから…」
「うん。」
「だからね。お前の魂は沙織なんだよ。お前は沙織の生まれ変わりなんだよ。」
「私は私だよ。」