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写性 …SHASEI…
第44章 三度目の誕生
「沙絵、本当にいずみに言わなくていいのか?」
お父様が立ち上がった私の両肩に背後から手を置く。
「うん、一生の別れじゃないし、結婚式には呼んでよ。帰ってくるから。」
「そうか。」
「あっ、実くんに私のスケッチブック使ってもらおうかな。」
「早くいずみに渡しておいで…」
ワタシは一人、応接間を出た。玄関で着替え終えたころ、パタパタと音を立て沙絵さんがやってきた。
「いずみさん、これお子さんに…」
手渡されたのはスケッチブックだった。
「お父様からもらったんだけど、私は使わないから。」
「いいんですか?いただいてしまって。」
「もちろん、使わなきゃもったいないわ。」
「ありがとうございます。きっと喜びます。
では失礼します。」
珍しく見送られて屋敷をあとにした。
お父様が立ち上がった私の両肩に背後から手を置く。
「うん、一生の別れじゃないし、結婚式には呼んでよ。帰ってくるから。」
「そうか。」
「あっ、実くんに私のスケッチブック使ってもらおうかな。」
「早くいずみに渡しておいで…」
ワタシは一人、応接間を出た。玄関で着替え終えたころ、パタパタと音を立て沙絵さんがやってきた。
「いずみさん、これお子さんに…」
手渡されたのはスケッチブックだった。
「お父様からもらったんだけど、私は使わないから。」
「いいんですか?いただいてしまって。」
「もちろん、使わなきゃもったいないわ。」
「ありがとうございます。きっと喜びます。
では失礼します。」
珍しく見送られて屋敷をあとにした。