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第49章 出産

｢そう？｣

三脚を置きピントを合わせる。二人の表情は少し堅かった。

自分の場所、二人の間に戻りながら、それぞれにﾁｭっﾁｭとキスをする。

二人が返そうとしたところでシャッターを切る。

｢えっ今の撮ったの？｣

カシャッ…

あっ…

カシャッカシャッ…

｢ふふっ、今度は三人の写真集でも出そうかしら？｣

｢いいね。｣
とボブ。

｢僕たちのSamだと知らしめたら安全だよ。｣

カシャッ…カシャッ…

冗談のつもりが驚いてシャッターを切ってしまった。

｢早く現像してね。｣

それもいいかもしれない。カメラを通して見ると、見えないものが見えてくる。

三人の愛も形になるかもしれない。そう思った。

すぐに現像して三人で見る。ワイワイガヤガヤしながらお父様に送るベストの写真を選んだのだ。

楽しい気分のまま手紙の続きを綴った。

『三人で撮った写真を同封します。

ちなみに彫師のボブが白人で医者のジョンが黒人です。名前も職業もイメージが逆で面白い二人です。真ん中が私です。』

そして、二人にはまだ連絡してなかったのと怒られたけど引っ越し先も記す。

『追伸
新しい住所と電話番号です。手紙が着くころには引っ越してます。二人の持ち家だから、もう引っ越すことはないです。