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写性 …SHASEI…
第51章 朝顔と曼珠沙華
「ねぇ、庭に日本から持ってきた種を植えていいかしら。」

次の週末に私は二人に訊いた。

「「もちろん」」

私はお父様に最後にもらった朝顔と曼珠沙華を鉢植えにしていた。
それに朝顔の種はまだ少しある。
曼珠沙華の鉢植えを庭に移植して朝顔を種まきしたかったのだ。

ガーデニングの道具を買いに行き、早速庭に出る。
二人は芝刈り機しか持っておらず、初めてのガーデニングにはしゃいでいた。

「まずは芝刈りからだな。」

ボブが芝刈り機をかけ、ジョンがホースで水撒きをする。

「冷たいよっ」

ジョンははなからボブに水を掛ける気で、さっきから何度も狙っていた。

「Sam、芝刈り代わって〜」

「ジョン冷たいってば〜」

「今日は暑いくらいだからいいだろ〜」

高い黒塀のあった庭、ここは広くて開放的だ。

芝刈りが終わり、いよいよ種まきだ。
お父様のお屋敷に来てすぐのことを思い出した。

曼珠沙華の球根を移し代える。

「ねぇ、これ、何も出てきてないね。」

朝顔は葉が出てきているのに、何もない鉢にジョンが訊く。

「そう、これは曼珠沙華、彼岸花、二つの名前がある花でお母様の花なの。」
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