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写性 …SHASEI…
第51章 朝顔と曼珠沙華
「Samuのmam?」
「そうよ。お母様を思ってお父様が植えた花。
種でなくて球根なの。
お父様とお母様が再会した秋にはいきなり花が咲くわ。」
普段あまり自分のことを話さないから、二人は神妙な表情で黙って聞いてくれた。
だから、私は、お父様とお母様のこと、自分の出生にまつわる話を全て話すことが出来た。
そして、朝顔をお父様の花と決めたこと、1日中咲く朝顔と絵を描くお父様、そして絵を描くことが嫌いだった自分の話をした。
「それで今のSamがいるんだね。」
全て話し終えた時にボブが静かに言った。
「午後はちょっとドライブしようか。」
何となくしんみりしてランチを摂ったあと、二人が言う。
皆そのままの格好で何も持たずに車に乗った。
行き先も言わずに走る車。車内でもやはり会話は少なかった。
30分もしないでパーキングに止まる。どうやら公園のようだった。
広々とした公園、広っぱや花壇があり森に囲まれていた。
丘陵が見えて登っていく。
やはり二人は静かで、いつものスキンシップもなく、私を間に挟んで両手を固く繋いでいるだけだった。
「そうよ。お母様を思ってお父様が植えた花。
種でなくて球根なの。
お父様とお母様が再会した秋にはいきなり花が咲くわ。」
普段あまり自分のことを話さないから、二人は神妙な表情で黙って聞いてくれた。
だから、私は、お父様とお母様のこと、自分の出生にまつわる話を全て話すことが出来た。
そして、朝顔をお父様の花と決めたこと、1日中咲く朝顔と絵を描くお父様、そして絵を描くことが嫌いだった自分の話をした。
「それで今のSamがいるんだね。」
全て話し終えた時にボブが静かに言った。
「午後はちょっとドライブしようか。」
何となくしんみりしてランチを摂ったあと、二人が言う。
皆そのままの格好で何も持たずに車に乗った。
行き先も言わずに走る車。車内でもやはり会話は少なかった。
30分もしないでパーキングに止まる。どうやら公園のようだった。
広々とした公園、広っぱや花壇があり森に囲まれていた。
丘陵が見えて登っていく。
やはり二人は静かで、いつものスキンシップもなく、私を間に挟んで両手を固く繋いでいるだけだった。