この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
スローバラードを君に
第7章 junk vs シュガースパイス
そういえば、美名の為に作ったバラードを、まだ彼女に聞かせていない。
美名は、この曲を聞いて何と言うだろうか?
「いいバンドはね、バラードも良いのよ。好き嫌いで可能性を閉ざすなんて、つまらないわ」
初めてこの部屋に彼女を入れた夜に言われた言葉がよぎり、俺は苦笑する。
……俺に見詰められると、直ぐにその目を潤ませて頬を染めるくせに、時に気の強い生意気を言う美名が、愛しくて、恋しかった。
スキャットで甘いメロディーを口ずさんでいると、インターホンが鳴った。
「……はい?」
「……あ、あの」
全身の肌が総毛立った。
インターホンを通して聞こえるその声は、ずっと聞きたかった、恋しい女の子の声だ。
逸る気持ちを必死に鎮めようと、わざと素っ気ない返事をする。
「……何か、用?」

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


