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スローバラードを君に
第7章 junk vs シュガースパイス
少し間があってから、彼女の小さな甘い声がする。
「突然ごめんね……ジャム店長さんが、ピザを沢山焼いてくれたの……。少し焦げたりしてるから、お店じゃ出せないし、捨てるのも勿体ないから、しょう君に持っていってあげなさいって……」
インターホンを通してではなく、隣で、この腕の中で包みながら美名の声を聞きたい。だが、お互いの為に会わないときめたのだ。
今、会ったりしたらまた、離したくなくなる。
彼女を縛り付けて、二度と外へ出したく無くなるかもしれない。
「……俺の所なんかに来るより、ヒロヤに持っていけばいいだろう」
…違う。言いたいのはこんな言葉じゃない。
だが、口を衝いて出てくるのは、愚かな嫉妬の気持ちだ。
俺と離れている時間、美名はあのヒロヤと居るのだ。
一度耳にしたら鼓膜から媚薬が仕込まれたかのように身体が蕩けるスイートボイス。
色素の薄い色気を含む瞳。
そこにいるだけで華やぐ存在感。
ヒロヤに夢中なバンドガール達が口を揃えて、彼の事をそう噂しているのをライブハウスでよく耳にした。
ヒロヤはヒロヤの魅力がある。
俺には、junk には、ヒロヤには無い物があるはずだ、と言い聞かせながら彼の事を何処かで認めない自分がいた。
それは、彼への嫉妬だという事実から目を背け、また気付かない振りをしていた。
スターの輝きを放つ、魅力的なヒロヤと過ごす内に、美名も彼に惹かれていくのではないだろうか?
「突然ごめんね……ジャム店長さんが、ピザを沢山焼いてくれたの……。少し焦げたりしてるから、お店じゃ出せないし、捨てるのも勿体ないから、しょう君に持っていってあげなさいって……」
インターホンを通してではなく、隣で、この腕の中で包みながら美名の声を聞きたい。だが、お互いの為に会わないときめたのだ。
今、会ったりしたらまた、離したくなくなる。
彼女を縛り付けて、二度と外へ出したく無くなるかもしれない。
「……俺の所なんかに来るより、ヒロヤに持っていけばいいだろう」
…違う。言いたいのはこんな言葉じゃない。
だが、口を衝いて出てくるのは、愚かな嫉妬の気持ちだ。
俺と離れている時間、美名はあのヒロヤと居るのだ。
一度耳にしたら鼓膜から媚薬が仕込まれたかのように身体が蕩けるスイートボイス。
色素の薄い色気を含む瞳。
そこにいるだけで華やぐ存在感。
ヒロヤに夢中なバンドガール達が口を揃えて、彼の事をそう噂しているのをライブハウスでよく耳にした。
ヒロヤはヒロヤの魅力がある。
俺には、junk には、ヒロヤには無い物があるはずだ、と言い聞かせながら彼の事を何処かで認めない自分がいた。
それは、彼への嫉妬だという事実から目を背け、また気付かない振りをしていた。
スターの輝きを放つ、魅力的なヒロヤと過ごす内に、美名も彼に惹かれていくのではないだろうか?

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