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スローバラードを君に
第3章 Give us kiss?
「ベンジャミンからデビューするバンドが出てくれて嬉しいねえ」
不意に後ろから声を掛けられて振り返る。
「ジャムおじさん……」
ジャムおじさん、というのはこのライヴハウスのオーナーで店長のニックネームだ。
鼻が丸くて顔も丸く、人気の子供向けアニメのキャラクターにそっくりなので、親しみを込めてそう呼ばれている。
「今夜は来てくれるんだね……ユミが喜んでいたよ」
俺は曖昧に笑った。
「翔大君もいい男なんだから、ヒロヤの様にガンガンアピールした方がファンが付くよ?」
「……俺は、そういう客に媚びるのは好きじゃありません」
ジャム店長は笑うと無くなる目を向けてきた。
「ふふふ……
媚びるんじゃないんだよ?
貪欲になれ、て事さ」
「はあ……」

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