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痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第6章 少女達の気持ち
 死ぬほどきつい夏が無事終わり、何とか人間のまま迎えた二学期。文化祭やら体育祭で盛り上がる中、『全国高等学校サッカー選手権 兼 埼玉高校選手権』の日が近付いてきた。
 つまり高校サッカーの大イベント、冬の選手権の埼玉県予選がもうすぐ、ってこと。
 五十を超える参加校がシード校をのぞきブロックに分かれて予選リーグを戦う。
 勝ち上がったチームとシード校の計十六チームが決勝トーナメントでたった一つの全国大会への切符をかけて戦う。

 そして夏の大会でベスト4まで進出した俺達は、シード校として決勝トーナメントからの参加となった。

 そんな俺達秋高サッカー部の目標。

「優勝して全国大会出場! 武蔵西武にリベンジ!」

 俺の掛け声に部員全員、そしてマネージャーの美緒ちゃんと監督の池内が「おぉ!」と声を張り上げた。

「優勝して俺もモテたいんや!」
「俺は彼女いるけどね。でも夏との約束があるから」

 ヤスのいつもの「モテたい発言」をヤマが軽くスルー。
 ヤマは彼女の夏ちゃんと何の約束をしたんだろう?

「練習きつかったなぁ」
「思い出しただけで吐きそうだよ」
「勝たなきゃ報われないよな」

 それぞれが今までのきつい練習に耐えた。

 去年までのダメダメサッカー部とは全然違う。
 
 頼れるエースが来てくれた。待望の女子マネージャーが入部した。サッカーに詳しい監督がベンチから強気な采配をしてくれる。

 いろんなものを手に入れた。それがサッカー部を強くしてくれた。
 でも、それだけじゃない。俺達も必死で練習した。

 個人的にはいろんな思い出の詰まった夏になった。

 まだ童貞のままとはいえ、初めて女の子とエッチなことをした。

 初めて触った女の子の胸は柔らかくて暖かくて、重たかった。いつまでも触っていたい、そんな手触りだった。

 それから…口でしてもらった。手で握るのとは全然違う感触だった。

 サッカー以外にも俺はいろんな体験をした夏だった。

 なのにまだ夏は終らないなんてなぁ。九月になってもまだ夏は居残って残暑を振りまいているもんなぁ。

 忘れもしない、残暑の厳しい日のこと。俺にはまだ事件が待っていた。
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