この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第2章 サッカー部快進撃! からの…
十一時ジャスト、全国への切符をかけた、準決勝第一試合キックオフ。
相手は武蔵西武学園。去年も準決勝まで進んだ強豪校だ。
ヒデの力と勢いだけで勝ち進んできた俺達とは地力が違う。
俺達はおされた。
何とか凌げているのは相手が意気込みすぎているから。それだけの理由だ。
去年敗退した準決勝を何としても突破したい、その意気込みが空回りしてくれているから助かっている。
でも、これじゃあジリ貧だ。正直全く歯が立たない。
前半二十八分、ついに秋高は先制ゴールを許した。
その後も反撃どころか、ツートップのヤスやヤマまでが守備に追われる展開で前半を終えた。
全く勝機が見えない試合だった。
「どないしたんや、ヒデ。いつもの動きやないで」
ハーフタイム。ヤスが口火を切った。
苦戦の一番の理由。それはヒデの不調だった。
攻撃の要にして秋高のエースが前半では全く何の仕事も出来なかった。
相手のレベルは確かに高い。しかしヒデなら攻略出来るレベルのはずだ。
「どこか痛めた?」
俺の問いに力なく首を振る。
確かに動きを見る限り体調は悪くなさそうだ。なのにキレがない。
「とりあえず後半、何とか逆襲だ。な、みんな」
松木先生が無責任な激励の言葉を投げかけてくるも、前半の劣勢に苛立ち、落ち込んでいる俺達には何の効き目もなかった。
肝心要のヒデが不調では反撃の糸口さえつかめない。対して武蔵西武は一点取ったことで硬さがとれ、後半はさらに攻勢に出てくるだろうと予想される。
どうすればいいのか。
何の策も思いつかないまま、後半開始のホイッスルが鳴った。
相手は武蔵西武学園。去年も準決勝まで進んだ強豪校だ。
ヒデの力と勢いだけで勝ち進んできた俺達とは地力が違う。
俺達はおされた。
何とか凌げているのは相手が意気込みすぎているから。それだけの理由だ。
去年敗退した準決勝を何としても突破したい、その意気込みが空回りしてくれているから助かっている。
でも、これじゃあジリ貧だ。正直全く歯が立たない。
前半二十八分、ついに秋高は先制ゴールを許した。
その後も反撃どころか、ツートップのヤスやヤマまでが守備に追われる展開で前半を終えた。
全く勝機が見えない試合だった。
「どないしたんや、ヒデ。いつもの動きやないで」
ハーフタイム。ヤスが口火を切った。
苦戦の一番の理由。それはヒデの不調だった。
攻撃の要にして秋高のエースが前半では全く何の仕事も出来なかった。
相手のレベルは確かに高い。しかしヒデなら攻略出来るレベルのはずだ。
「どこか痛めた?」
俺の問いに力なく首を振る。
確かに動きを見る限り体調は悪くなさそうだ。なのにキレがない。
「とりあえず後半、何とか逆襲だ。な、みんな」
松木先生が無責任な激励の言葉を投げかけてくるも、前半の劣勢に苛立ち、落ち込んでいる俺達には何の効き目もなかった。
肝心要のヒデが不調では反撃の糸口さえつかめない。対して武蔵西武は一点取ったことで硬さがとれ、後半はさらに攻勢に出てくるだろうと予想される。
どうすればいいのか。
何の策も思いつかないまま、後半開始のホイッスルが鳴った。