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痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第3章 蘇れ、サッカー部!
 練習試合当日。

 俺達はあの日以来、たった数日の時間しかなかったとはいえ、新フォーメーションとそれに合わせた戦術を必死で練習した。よく「血反吐を吐くような厳しさ」とか言うけど、血こそ吐かなかったけどゲロは吐いた。

 放課後の部活時間はもちろん、朝早く集まって始業時間まで練習した。

 ヒデの作り出した、新しいフォーメーションと新しい作戦。
 それに順応するため。そして今日の試合に勝つため。

 美緒ちゃんは一生懸命俺達をサポートしてくれた。
 池内も何だかんだ言いながらも、練習に顔を出している。特に何をするでもないが、時々転がっていったボールを拾っては遊んでいる。

 学校中から冷たい視線を浴びせられていたサッカー部だったが、そんなの関係ねぇ、と言わんばかりの集中力を発揮して練習を続けた。

 そんなサッカー部を見て、他の生徒の態度もほんの少しだけ変わったように思う。
 練習試合はいつなのか、何時からやるのか、と何回か聞かれた。

 応援に来てくれるのだろうか。俺は声をかけてくれた一人一人に丁寧に答えた。

 頑張って。

 誰もがそう言ってくれたのが嬉しかった。

 試合前に一悶着あった。練習に必死すぎて新フォーメーションでの背番号を決めていなかったのだ。
 しょうがなく、インターハイ予選の時のままの背番号をそれぞれ背負った。
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