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痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第3章 蘇れ、サッカー部!
後半は前半以上の苦戦を強いられた。先制点を上げたことによって本当の本気にさせてしまったらしい。
前半以上に厳しい攻めに晒されDF陣は消耗していき、そしてオカを走らせるカウンターも封じられた。
さすが強豪校。何度も同じ手は食らってくれない。
オカへのパスはカットされ、パスが通ってもスピードを活かす前に前を塞がれる。そのためにセンターバックが一人、常にオカのほうへポジションをずらしている。
前が空かなければスピードを活かせない。俺達の主力武器のカウンターはもう通用しそうになかった。
でも、まだチャンスはある。
ヒデは言った。俺がいるからこの戦術を選んだのだ、と。
後半も三十分も過ぎた。相変わらず秋高は攻めに攻められていた。
前線にボールが運ばれる回数も減ってしまっている。
焦るな。
俺は自分に言い聞かせる。
きっとチャンスは来る。ヒデが言ったんだから間違いない。
頼む、DF陣。耐えてくれ。
観客の応援の声。その中でも一際よく通る美緒ちゃんの声。
それに混じって池内の声が、いつの間にかグラウンドを駆ける俺達の耳にも届くようになっていた。
「津奈木、前に出ろって! ポジションそこじゃねーよ!」
「北村、フォローに走れこのヘタクソ!」
応援なんだか野次なんだか分かんない声だけど、不思議とイヤな感じはしなかった。
池内の指示は的確だし、何より必死で大声を出してくれている。
池内、サンキューな。
そんな完全アウェーな状況にもめげず、秋高への声援を掻き分けるようにして武北FWがゴールに迫る。
武北FW美浦のシュートが際どいコースへ飛ぶ。何とか井口が体に当てて跳ね返すも、そのボールがこぼれた先にもう一人のFW竹田。
そこに竜が襲い掛かる。GKドラゴン松茂が飛び込んで竹田のシュートを防ぐ。
ドラゴンの体に阻まれながらもボールはゴールに向かう。
ゴールを確信してみんなの動きが一瞬止まる。尽きかけた体力が俺達の足を重くする。
前半以上に厳しい攻めに晒されDF陣は消耗していき、そしてオカを走らせるカウンターも封じられた。
さすが強豪校。何度も同じ手は食らってくれない。
オカへのパスはカットされ、パスが通ってもスピードを活かす前に前を塞がれる。そのためにセンターバックが一人、常にオカのほうへポジションをずらしている。
前が空かなければスピードを活かせない。俺達の主力武器のカウンターはもう通用しそうになかった。
でも、まだチャンスはある。
ヒデは言った。俺がいるからこの戦術を選んだのだ、と。
後半も三十分も過ぎた。相変わらず秋高は攻めに攻められていた。
前線にボールが運ばれる回数も減ってしまっている。
焦るな。
俺は自分に言い聞かせる。
きっとチャンスは来る。ヒデが言ったんだから間違いない。
頼む、DF陣。耐えてくれ。
観客の応援の声。その中でも一際よく通る美緒ちゃんの声。
それに混じって池内の声が、いつの間にかグラウンドを駆ける俺達の耳にも届くようになっていた。
「津奈木、前に出ろって! ポジションそこじゃねーよ!」
「北村、フォローに走れこのヘタクソ!」
応援なんだか野次なんだか分かんない声だけど、不思議とイヤな感じはしなかった。
池内の指示は的確だし、何より必死で大声を出してくれている。
池内、サンキューな。
そんな完全アウェーな状況にもめげず、秋高への声援を掻き分けるようにして武北FWがゴールに迫る。
武北FW美浦のシュートが際どいコースへ飛ぶ。何とか井口が体に当てて跳ね返すも、そのボールがこぼれた先にもう一人のFW竹田。
そこに竜が襲い掛かる。GKドラゴン松茂が飛び込んで竹田のシュートを防ぐ。
ドラゴンの体に阻まれながらもボールはゴールに向かう。
ゴールを確信してみんなの動きが一瞬止まる。尽きかけた体力が俺達の足を重くする。