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痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第4章 男子の夏
サッカー部顧問、松木安夫。書道の授業を受け持っている。
去年は教師にとって時間に余裕のある一年だった。通常三学年いるはずの生徒が一学年しかいない。
元々授業数の少ない松木ら美術科目の教師はなおさらだった。
理事長の意向で、三学年揃うまでは赤字経営でも構わない、ということになっている。
だから教師の人数も通常の学校と変わらないし、そうやって教師の充実ぶりを世間に向けてアピールすることで来年、再来年の新入生の獲得を目指している。
そんな時間に余裕のある一年。松木は自分の作品作りに集中出来た。
ある日、サッカー部の顧問を引き受けてくれないかと、校長から話があった。
あくまで「顧問」だから。監督じゃないから。そんなに毎日部活に顔を出さなくてもいいから。
人のいい笑顔でニコニコと押し切られ、断りきれずに引き受けてしまった。
サッカー部の顧問なんて迷惑以外の何者でもなかったし、スポーツに打ち込む少年に自分の作品作りの何かが刺激されることなんてないだろう。
ただ、この学校にはいい待遇をしてもらっている、という気持ちもある。
仕方ないか。どうせ練習なんて見ても分らないんだし、適当に問題なく部活動が運営出来れば、それでいい。
顧問の仕事を引き受けた代わりに、委員会の担当からは外してもらった。
なので毎週水曜日の放課後の委員会の集まりがある時間は、短いながらも静かに集中して作品に取り組める、有意義な時間だった。
去年は教師にとって時間に余裕のある一年だった。通常三学年いるはずの生徒が一学年しかいない。
元々授業数の少ない松木ら美術科目の教師はなおさらだった。
理事長の意向で、三学年揃うまでは赤字経営でも構わない、ということになっている。
だから教師の人数も通常の学校と変わらないし、そうやって教師の充実ぶりを世間に向けてアピールすることで来年、再来年の新入生の獲得を目指している。
そんな時間に余裕のある一年。松木は自分の作品作りに集中出来た。
ある日、サッカー部の顧問を引き受けてくれないかと、校長から話があった。
あくまで「顧問」だから。監督じゃないから。そんなに毎日部活に顔を出さなくてもいいから。
人のいい笑顔でニコニコと押し切られ、断りきれずに引き受けてしまった。
サッカー部の顧問なんて迷惑以外の何者でもなかったし、スポーツに打ち込む少年に自分の作品作りの何かが刺激されることなんてないだろう。
ただ、この学校にはいい待遇をしてもらっている、という気持ちもある。
仕方ないか。どうせ練習なんて見ても分らないんだし、適当に問題なく部活動が運営出来れば、それでいい。
顧問の仕事を引き受けた代わりに、委員会の担当からは外してもらった。
なので毎週水曜日の放課後の委員会の集まりがある時間は、短いながらも静かに集中して作品に取り組める、有意義な時間だった。