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私の可愛い変態ペット
第3章 監禁理科準備室
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振り切るようにして柚子葉は廊下を駆け抜けた。
部活の生徒たちもまばらになった、夕暮れの廊下を足音が駆け抜けて行く。
白川はその場に立ったままその後ろ姿を見送った。
それは愛おしみ見つめる優しい眼差しで。
駆けて行く制服の後ろ姿が小さくて守りたくなる。
慌てているからなのか、時折足がもつれて転びそうになる。
可愛い。
愛おしい。
その姿がつきあたりを折れて見えなくなるまで白川は見送った。
柚子葉の気配が辺りから無くなると、一気に静寂がおりてくる。
上履きが床の上でキュッとなるのが鮮明に聞こえるほどの無音。
白川はポケットからもう一度スマートフォンを取り出した。
面白いことになった…。
そんな事を思いながら画面の中を眺める。
薄暗闇の廊下に画面の明かりだけがポウッと光り、白川の顔を照らしだした。
画面の中には三人の姿が写っている。
泣きながらよがる明日香とそれを自由に弄びながら笑う二人の生徒。
千草と馨…。
さて、これをどう使おうか…。
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