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クラス ×イト
第9章 けつダン 【去河要二】
あのアホは、何処に行きやがったんだよ。
確かに最近、ちょっとばかり衝突してはいるが……。アレ位でイジケやがって――全く、情けない野郎だ。
俺は校舎を飛び出ると、その姿を探して回っている。その相手は――乾英太。
まあ別に、そんな慌てる必要もないんだろ。昼休みが終われば、黙ってても教室に戻ってくるしかねーし。
それでも――できれば、今日中には話しておきてえ。アレでも英太の奴は、数少ない俺の仲間だしな……。
俺――去河要二は、割と重大な局面ってやつに立たされていた。
「英太!」
中庭の木陰にその姿を見つけて、俺はとりあえずその名を呼ぶ。
「要二……どうしたの?」
間抜けな顔で、英太が俺に気がつく。
「ちょっと、お前に……話が、あるんだよ」
ちょっと走っただけなのに、スゲー息切れだ。最近またちょっとばかり太ったせいか……。俺は呼吸を整えつつ、とりあえず英太にそう伝えた。
そんな感じだから、気がつかなかった。この時、英太はクラスの他の奴と、何かを話していたらしいが……。
「話? でも、今はちょっと……」
英太がそう言って見た隣に座るのは、瀬山宗助だ。クラス随一の『イケメン野郎』が、英太に何の用があるってんだよ?
俺はその意外過ぎる取り合わせを見て、ちょっと焦った。
だが――
「俺はいいから――もう、行けよ」
瀬山はそう言うと、その場から立ち上がる。
「あ……」
そして、呼び止めようとする英太に構わず、スタスタと歩いて行った。
確かに最近、ちょっとばかり衝突してはいるが……。アレ位でイジケやがって――全く、情けない野郎だ。
俺は校舎を飛び出ると、その姿を探して回っている。その相手は――乾英太。
まあ別に、そんな慌てる必要もないんだろ。昼休みが終われば、黙ってても教室に戻ってくるしかねーし。
それでも――できれば、今日中には話しておきてえ。アレでも英太の奴は、数少ない俺の仲間だしな……。
俺――去河要二は、割と重大な局面ってやつに立たされていた。
「英太!」
中庭の木陰にその姿を見つけて、俺はとりあえずその名を呼ぶ。
「要二……どうしたの?」
間抜けな顔で、英太が俺に気がつく。
「ちょっと、お前に……話が、あるんだよ」
ちょっと走っただけなのに、スゲー息切れだ。最近またちょっとばかり太ったせいか……。俺は呼吸を整えつつ、とりあえず英太にそう伝えた。
そんな感じだから、気がつかなかった。この時、英太はクラスの他の奴と、何かを話していたらしいが……。
「話? でも、今はちょっと……」
英太がそう言って見た隣に座るのは、瀬山宗助だ。クラス随一の『イケメン野郎』が、英太に何の用があるってんだよ?
俺はその意外過ぎる取り合わせを見て、ちょっと焦った。
だが――
「俺はいいから――もう、行けよ」
瀬山はそう言うと、その場から立ち上がる。
「あ……」
そして、呼び止めようとする英太に構わず、スタスタと歩いて行った。