この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
クラス ×イト
第9章 けつダン 【去河要二】
 あのアホは、何処に行きやがったんだよ。

 確かに最近、ちょっとばかり衝突してはいるが……。アレ位でイジケやがって――全く、情けない野郎だ。

 俺は校舎を飛び出ると、その姿を探して回っている。その相手は――乾英太。

 まあ別に、そんな慌てる必要もないんだろ。昼休みが終われば、黙ってても教室に戻ってくるしかねーし。

 それでも――できれば、今日中には話しておきてえ。アレでも英太の奴は、数少ない俺の仲間だしな……。

 俺――去河要二は、割と重大な局面ってやつに立たされていた。


「英太!」


 中庭の木陰にその姿を見つけて、俺はとりあえずその名を呼ぶ。

「要二……どうしたの?」

 間抜けな顔で、英太が俺に気がつく。

「ちょっと、お前に……話が、あるんだよ」

 ちょっと走っただけなのに、スゲー息切れだ。最近またちょっとばかり太ったせいか……。俺は呼吸を整えつつ、とりあえず英太にそう伝えた。

 そんな感じだから、気がつかなかった。この時、英太はクラスの他の奴と、何かを話していたらしいが……。

「話? でも、今はちょっと……」

 英太がそう言って見た隣に座るのは、瀬山宗助だ。クラス随一の『イケメン野郎』が、英太に何の用があるってんだよ?

 俺はその意外過ぎる取り合わせを見て、ちょっと焦った。

 だが――

「俺はいいから――もう、行けよ」

 瀬山はそう言うと、その場から立ち上がる。

「あ……」

 そして、呼び止めようとする英太に構わず、スタスタと歩いて行った。
/579ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ